トミーウォーカー運営PBW『エンドブレイカー!』、その登録キャラ『ファルス・ランディール』のキャラブログ
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「ファルス様、顔がにやけておいでですよ。」
テーブルの上に音もなく差し出されたカップ、声に諌める様な響きはない。
そんな顔をしていただろうかと、口元に手を添え、視線だけで声の主を見やる。
我が唯一の侍女殿は二人分のカップにお茶を注いでから、向かいに置かれた椅子に腰掛ける。
「レヴィナス夫人に見つかれば、からかわれる程には。」
長い付き合いからこちらの意を察して返答した彼女は、かすかに微笑んでいた。
おばさまに見つかればと添える辺りが、彼女らしいと思う。
こちらが口の端を下げて見せれば、彼女の唇の描く弧が深くなった。
「口元だけでなく、頬が緩んでおいででした。珍しい事も在るものですね。」
私はいつもそんな仏頂面だったろうかと心の内で首をかしげる。
ここ最近の事を思い返しても、特にそんな覚えはない。
けれど、ふと思い至った。ここ何年かは一年のほとんどを家の外で過ごしている。
彼女の中の笑わない私は、過去の投影に他ならないと。
幼く余裕の無かったあの頃は確かに笑う事が少なかった。
テーブルの上に音もなく差し出されたカップ、声に諌める様な響きはない。
そんな顔をしていただろうかと、口元に手を添え、視線だけで声の主を見やる。
我が唯一の侍女殿は二人分のカップにお茶を注いでから、向かいに置かれた椅子に腰掛ける。
「レヴィナス夫人に見つかれば、からかわれる程には。」
長い付き合いからこちらの意を察して返答した彼女は、かすかに微笑んでいた。
おばさまに見つかればと添える辺りが、彼女らしいと思う。
こちらが口の端を下げて見せれば、彼女の唇の描く弧が深くなった。
「口元だけでなく、頬が緩んでおいででした。珍しい事も在るものですね。」
私はいつもそんな仏頂面だったろうかと心の内で首をかしげる。
ここ最近の事を思い返しても、特にそんな覚えはない。
けれど、ふと思い至った。ここ何年かは一年のほとんどを家の外で過ごしている。
彼女の中の笑わない私は、過去の投影に他ならないと。
幼く余裕の無かったあの頃は確かに笑う事が少なかった。
雨上がりの庭をゆく
乾ききらない雨の跡を辿って母のもとへ
母の母、そのまた母も眠る墓所
屋敷の裏手に在る森の境目近くに集められた墓標たち
その一番手前にある小さな御影石の前に跪いて、目を閉じる
遠いようで遠くない昔
行ってきますと伝えた時と同じように
母様
ただいま
まずは大き目の鞄を小さな衣装ダンスから取り出して
ぽふりとベットの上に投げ出した
続いて、引き出しの上から順に必要な衣類をいくつか取り出して積み重ねる
とはいえ、そう枚数は多くしない
旅の日にちが短いからではなく、着まわすから
最低限の枚数があれば、あとは肌着を変えれば事足りる
絽や紗はこの先の季節に向かないから送ってしまおうかなんて考え、それはまた別に積む
配達の人に預けてもらえるよう頼んでおこうとひとり言ち
それ以外の旅に持ってゆくものは手早く纏めて鞄の下のほうに
書き物の棚からは愛用のペンとインク、何枚かの羊皮紙と
押し花を栞代わりに挟んだ、頂き物の日記帳
食卓そばの小さな食器棚からは食事に使う椀、スプーンと箸
いずれも旅にて使い慣れたものを
あまり使っていない収納からは
火の用意の為の道具と、明かりの確保のランタンを
それぞれ取り出しては、いずれも鞄の定位置に収めていく
最後に、道中のおやつにと、今までに貰った菓子を少しずつ纏めて詰め込めば
もうここでの用意はあらかた済んでしまう
あとは市で道中の食料と水を調達すれば良いかなと判断し
荷物を詰めた鞄を肩にかける
毛布代わりにも使う外套を羽織って、履きなれたブーツの紐を結びなおし
トントンとつま先で地面をけって感触を確かめ、
戻る頃には引き払う事になるであろう部屋に行ってきますと囁いた
ぽふりとベットの上に投げ出した
続いて、引き出しの上から順に必要な衣類をいくつか取り出して積み重ねる
とはいえ、そう枚数は多くしない
旅の日にちが短いからではなく、着まわすから
最低限の枚数があれば、あとは肌着を変えれば事足りる
絽や紗はこの先の季節に向かないから送ってしまおうかなんて考え、それはまた別に積む
配達の人に預けてもらえるよう頼んでおこうとひとり言ち
それ以外の旅に持ってゆくものは手早く纏めて鞄の下のほうに
書き物の棚からは愛用のペンとインク、何枚かの羊皮紙と
押し花を栞代わりに挟んだ、頂き物の日記帳
食卓そばの小さな食器棚からは食事に使う椀、スプーンと箸
いずれも旅にて使い慣れたものを
あまり使っていない収納からは
火の用意の為の道具と、明かりの確保のランタンを
それぞれ取り出しては、いずれも鞄の定位置に収めていく
最後に、道中のおやつにと、今までに貰った菓子を少しずつ纏めて詰め込めば
もうここでの用意はあらかた済んでしまう
あとは市で道中の食料と水を調達すれば良いかなと判断し
荷物を詰めた鞄を肩にかける
毛布代わりにも使う外套を羽織って、履きなれたブーツの紐を結びなおし
トントンとつま先で地面をけって感触を確かめ、
戻る頃には引き払う事になるであろう部屋に行ってきますと囁いた
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