窓の外は暁を過ぎて白い日中の色合いに染まる
その中にジジジと間断なく、けれど抑揚を持って

蝉の歌が満ちてゆく


珍しく眠たくない起床だった
暑さが増せばますほど眠りが浅くなる体質で、
夏の起き抜けは大抵が寝不足気味の不機嫌顔が常なのに
昨夜吹き続けていた風がいつになく涼やかだったせいだろうか

眠りの淵を緩やかにたゆたい、光に抱かれる夢を見た